七草です。
私製艦娘型録No.035は、長良型軽巡洋艦4番艦の由良さんです。長良型は五十鈴、先日の長良に続いて3人目の着任となりました。
本日現在の由良は、以上のような装備です。「改二」になってマルチな活躍が期待できる彼女ですので、主砲と増設補強の副砲で夜戦時連撃、「二式水戦(熟練)」で制空補助、「甲標的」で先制雷撃を可能としたロマン装備ですね。
まぁ、実際にはいずれかの要素を突出させる装備にすることも多いです。彼女に限らず『艦これ』全体にも言えると思うんですが、特にイベントの甲作戦では「対潜」も「対空」も万全な編成ではなく、何かを捨てて、その分で他の何かを盛るという判断が必要になるんですよね。
「ねっ?」が魅力的なしっとり系
由良で七草の艦隊に着任してくれた軽巡は6人目(北上様を除く)。序盤の戦力としては、かなり充実してきたと言えます。
由良の第一印象としては、「とっても丁寧な娘だな」という感じでしょうか。さらに、補給や改修をするたびに言ってくれる「ねっ?」の語感が何だか気になる、不思議な艦娘とも思われました。
五十鈴に次ぐ対潜スペシャリスト
能力的には、由良は当初の状態から「対潜」が高めだという点が特徴です。先に着任していた五十鈴もまた「対潜」が得意で、さらに当時すでに「改二」が実装されていたましたので、そちらに軍配を上げざるを得ませんでしたが、由良もまた、五十鈴に準じる活躍を見せてくれました。
とはいえ、当時まだ潜水艦が脅威となる海域まではゲームが進んでいませんでした。なので、彼女らが輝くのは専ら「演習」でした。
2013年秋イベント終了のメンテでアップデートされるまで、「演習」では単縦陣しか選択できず、そのため相手艦隊に潜水艦がいると分の悪い戦いになりがち。そこで駆り出されるのが、五十鈴や彼女だったというわけです。「潜水艦を見たら五十鈴と由良」は、私の中で鉄則のようになっていました。
改二でマルチな才能に開花
由良の後にも軽巡は続々と着任し、対潜艦としての役割も次第に目立たなくなっていったことは否定できません。しかし、それで彼女の活躍が終わったわけではありませんでした。
2017年06月23日のメンテにて、由良改二が実装。そのマルチロールな能力を、提督たちは驚きをもって歓迎したと記憶しています。
水戦・水爆、甲標的、大発系を装備可能で、補強増設への高角砲(副砲)装備も可能。専用の対空カットインまで完備ということで、多彩な役割が期待される艦娘へと変貌したことは、この型録の冒頭でも述べた通りです。
七草の艦隊では、まだイベント海域で決定的な活躍を見てはいませんが、遠からず彼女が輝く場面をきっと見るだろうと確信しています。
由良の由緒
『艦これ』内での由良の能力については、概ね以上かと思います。次は、史実での軽巡・由良について探りつつ、彼女の人となりを掘り下げてみましょう。
滲む優しさ
史実における軽巡・由良は、主に南方で戦った艦だったようです。日本の軽巡として、初めて水上偵察機を搭載した半面、太平洋戦争において初めて沈んだ軽巡でもあったという、二つの初めてを担った軽巡としても知られています。
駆逐艦を率いて戦った由良は、決して不運ではなかったようです。が、それでも空襲によって被弾し、最期は春雨と夕立による雷撃、および夕立の砲撃で沈められたと伝えられます(余談ですが、この雷撃処分というのは、本当に悲しいものですね)。
由良が受けた被害の大元を辿れば、先行隊の「攻撃成功」との誤報があったという話です。けれど、艦娘となった由良が、このことに恨み言を言うことはありません。そこに、彼女の優しさがあると思います。
印象的な台詞
そんな由良の台詞から、印象的なものを拾ってみたいと思います。提督に対しては金剛もかくやと思うほど好意を露わにする彼女ですが、ここではシンプルに特徴的だと感じる以下の台詞を。
よく狙って……てーっ↑(攻撃時)
文字で表現するのは困難なのですが、この「てーっ↑」は、「ねっ?」と並び、由良という艦娘を形作る要素ではないでしょうか。彼女を編成していればまず聴く機会のある台詞ですし、多くの人の耳に残っていることでしょう。
由良の二次創作やフィギュアについて
例によって、由良を描いた二次創作や、フィギュア類に関しても言及しておきます。
喧噪をききながら
由良の二次創作イラストでは、戦闘よりも日常を描いたものが若干多い感じです。やはり雰囲気的に、しっとりした描写が似合いそうですよね。そんな中から挙げたいのは、以下の1作です。
由良には2016年の夏の終わり、浴衣姿の期間限定グラフィックが実装されています。上掲の作品は、それを踏まえたものですね。喧騒を離れて夜風にあたった後宴の席に戻ろうとすると縁側で由良ちゃんが座ってて、目が合うと僕が座る分だけそっと譲ってくれたんだ。 pic.twitter.com/TbmlD652RT
— 綴:2日目J19b (@syanaindex) September 1, 2016
この直前まで2016夏イベント「迎撃!第二次マレー沖海戦」が実施されていたわけで、その打ち上げでの一コマかな、と。
皆が盛り上がっている宴の喧噪を遠く聴きながら、浴衣の由良と語らうというのは、とても寛いだ、素敵なひと時だと思います。
由良のフィギュアは1.5種ほど
由良のフィギュアについては、プライズが1つ確認できました。ちょっとお洒落した姿が良い感じです。それと厳密にはフィギュアではありませんが、ラバーキーホルダーもあるようですね。
それ以外にも、ガレージキットが幾つかあるみたいです。ご興味の湧いた方は探されるとよいかもしれません。
以下、妄想
由良の名前の元となったのは、京都府の北部を流れる由良川。丹波高地の辺りを水源として、舞鶴にほど近い宮津というところで若狭湾に注ぐ川だといいます。
ついでに言うと、「ゆら」という地名の語源は、風が砂をゆり上げてできた地の意だとか(精選版 日本国語大辞典の解説より)。思うに大元は「揺らぐ」から来ているわけで、「由良のゆらゆら対潜講座」というネーミングは、ある意味で語源に適ったものだったかと思います。
それはそれとして、由良が京都の日本海沿いに所縁ある艦娘というのは、すごく頷けます。私は舞鶴の辺りは二度ほどしか行ってませんが(舞鶴砲雷撃戦は行けてません。一度くらい行きたい^^;)、あの辺りの、誤解を恐れず言えばちょっと陰のある感じが、儚げな由良にぴったりくる気がします。
舞鶴に出張するようなことがあれば、秘書艦として由良を伴って行き、仕事が済んだら由良川沿いを歩いて落ち着いたお店にでも入りたいところですね。…いま調べたら、その名も「湯らゆら温泉郷」なる温泉街もあるようではないですか…。
日常をそのままで
由良の時報を聴いていると、実に甲斐甲斐しく提督の世話をしてくれます。それこそ、まるで生涯の伴侶のようです。
もちろん由良も艦娘ですから(しかもユニークな能力持ち)、戦いとなれば出撃しますが、彼女の平穏な日常が、できるだけ破られないことを願います。それが、史実から持ち越した彼女のトラウマを癒すことにも繋がるのだと思います。
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