七草です。私製艦娘型録もNo.040となりました。今日は、球磨型軽巡洋艦/重雷装巡洋艦5番艦の木曾さんです。
上の画像は本日現在の木曾。パスタの国の装備「OTO 152mm三連装速射砲」を2基と甲標的を積んだ、重雷装巡洋艦らしい装備ですね。砲については、イベント海域などではより対空が強いものなど、適宜いろいろ載せ替えて運用しています。
漢気あふれ落ち着いた軽巡
男前な声質に、浮わつくことのない気性、それでいて自信に満ちている。木曾の着任の挨拶からは、そんな様子が伝わってきます。叩き上げの軍人を思わせる彼女は、艦娘としては珍しいタイプかもしれません。
まずは演習・遠征で錬成
さっそく戦線投入といきたかった木曾ですが、総計40人になった七草艦隊では、軽巡も結構な数に。当時すでに「改二」が実装済みの五十鈴や北上、「改」で最強格の球磨や長良といった面々が揃ってきていたので、どうしても彼女らの育成を優先せざるを得ませんでした。
よって、邂逅時の能力としては平均的だった木曾の育成は、日々の「演習」や「遠征」でコツコツ行う形となりました。“キラキラ”を維持しながら遠征を回そうとすると、ローテーションが必要になるので、木曾にもその役割を担ってもらうことが多かったです。
改二はバランス型雷巡に
とはいえ、木曾の「改二」実装は比較的早く、2013年12月11日のメンテで改造が可能となりました。まだ着任3か月そこそこだった七草艦隊では、彼女のレベル上げが間に合わず、即日改造は叶わず。改造には、少しお待たせしたと記憶しています^^;
それでも、確か年明け後にお目見え願った木曾改二は、艦種が北上と同じように重雷装巡洋艦となり、マントに剣という厨二心をくすぐる出で立ちで、私の心を奪いました。帯刀している艦娘は幾人か居ますが、マントと合わせているのは彼女くらいかと。
能力面でも、彼女はユニークなものを持っています。雷巡(重雷装巡洋艦)としては「雷装」は北上たちほどには高くありませんが、その代わりに「対空」「対潜」など、「雷装」以外の能力は軒並み彼女の方が上手です。
ということは、高難度海域のラストダンスなどのとどめ役には少し不安があるものの、道中をしのぐのには向いているということになります。先制爆雷と先制雷撃を両立させやすい点でも、艦隊への貢献度は低くないと言っていいでしょう。
木曾の性格を分析する
ゆったりと語り、提督が少々ちょっかいを出しても鷹揚に応じる艦娘・木曾は、なぜそんな性格を付与されているのでしょうか。史実も参考に、少し考えてみたいと思います。
戦後もタフに遺り続けた
史実における軽巡・木曾は、姉妹艦に当たる多摩などとともに、まずは北方海域で活動しています。改二でのマントも、北方迷彩をイメージしたものなのでしょう。
しかし、例のキスカ島撤退作戦ののち、木曾は南方方面での輸送に従事します。マニラ湾で空襲を受けて大破着底状態となり、やがて軍艦籍から除籍となりますが、船体はフィリピン独立後も残存、解体された資材はかの国発展の礎となったとか。
大破着底した木曾は、それでも砲台として対空射撃を担ったと言われます。その不撓さ、1950年代も中頃まで船体が残ったというタフさは、艦娘としての木曾のどこか達観したハードボイルドな印象に繋がっているのではないでしょうか。
印象的な台詞
以上のような意味で、たいへん“男前”な艦娘である木曾ですが、一方で以下のような台詞を呟いたりもします。
いつかお前と…いや、なんでもない……俺らしくもないな…ふふっ。(放置時)
「俺とお前の仲じゃないか!」と「同期の桜」もかくやという熱い友情を感じさせる台詞のある彼女の、この台詞はどうしたものでしょう。明らかに“女子”を感じさせられる台詞と思います。
「艦娘」は「艦」だし「娘」です。以下、独自の理論ですが、私は艦娘=「適性のある少女+艦の魂の顕現たる艤装」というように艦娘を理解しています。その立場からすると、上の台詞は、素体たる少女の意識が色濃く出たものではないかと思うのです。
もちろん木曾になるような少女は、質実剛健で、後輩女子の憧れの的のような娘に違いないでしょう。しかし、だからと言って恋に恋しないというのは乱暴というものでしょう。
提督との付き合いも長くなり、それほど意識していないにも関わらず、口をついてしまった「娘」としての言葉。上の台詞は、それではないでしょうか。
木曾の二次創作やフィギュアを探る
木曾をめぐる二次創作やフィギュアにも目配りしたいと思います。やはり剣を持っているところが皆の心を捉えているようです。
その熱き改二覚醒
二次創作では、以下の漫画を推したいと思います。作者のシノさんは、曙などについても秀逸な作品を発表されていますが、こちらの木曾の改二覚醒を描いた作品には、熱いものを感じました。
史実で関連があった(疑問符も付くようですが)ということで、艦娘・木曾は、陸軍の三式潜航輸送艇まるゆと友人関係を築いていると察せられますが、その辺りも絡めた展開が素敵です。
また、「改二」という状態を“永続的なものではなく、本人の意気の充実によって成立する一種の変身”と捉えられているのも興味深いです。同氏の夕立や鳳翔さんを描いた作品でもそのように描写されていたと記憶しますが、ナイスな解釈だな、と。
木曾のフィギュアは3種ほど
一方、フィギュア関連はどうかと言いますと。フィギュアとしては3点ほどが手に入りやすいようです。
リアルタイプのものは凄味のある格好よさが素晴らしいと思います。ディフォルメ系は通常時と「改二」の両方がありますが、いずれも可愛いです。
以下、妄想
帯刀つながり、一人称が「俺」つながり、軽巡クラスつながり(あと眼帯など若干“中二病っぽい”つながり)ということで、木曾と天龍はかなり仲良しなんじゃないかと思っています。食堂なんかでよく一緒に任務の話とかしてるイメージですね。
たまには提督も、そうしたところに足を運んで、遠征や戦闘でリーダー格を務めることも多いだろう彼女たちの意見交換に耳を傾けてみたいと思います。
とはいえ恐らく、話は真っ直ぐには進まないでしょう。主に天龍が「ところでよ、アレ知ってるか?」とか、本題から逸れるようなことを言い出し、木曾はそれをたしなめもせずに日本酒を舐めながら聞いている、とか。
天龍も飲めればいいんでしょうが、カウンターバーを見る限り下戸のようで。それでも木曾に付き合おうと手を出し、あえなくダウン。仕方ないので提督が杯を引き継ぎ、少し酔いが回ってきた木曾のよしなしごとを聴いている…と、そんな鎮守府(泊地)の夜もいいな、と。
ifの先にあるものを目指せ
史実において、北上と大井は実際に重雷装艦に改装されたという記録があります。対して木曾は、計画こそあったものの、本当に重雷装艦に改装されたわけではないようです。つまり、木曾改二は“歴史のif”を具現化したものと言ってよいでしょう。
この“if”は、『艦これ』において重要な要素だと私は思います。過去の災禍を超えようというコンセプトに関わるものだと思うからです。“if”を積み上げた先に、スリガオ海峡を抜けた西村艦隊、翼ある空母たちの戦いがあったのでしょう。
もちろんifの改装は木曾だけのものではありませんが、それでも、彼女の改二実装は象徴的だと言えるでしょう。史実を超える先鞭をつけた艦娘として、敬意を表したいと思います。
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